コラム

インフルエンザワクチンの効果とは?? 今年のワクチンと予防効果に関して

インフルエンザワクチンって・・

「インフルエンザワクチンを打っても、インフルエンザにかかってしまったんですが・・・」
「ワクチンには、どのくらいの予防効果があるの?」
毎年、秋から冬にかけて流行してくるインフルエンザ。特に今年はインフルエンザの流行が例年よりも早い時期に広がっています。すでにインフルエンザワクチンを打った方もいれば、予防接種を受けるか迷っている方や、接種しても効果があるのか疑問に思っている方も多いのではないでしょうか。

インフルエンザワクチンは、感染や発症を完全に防ぐものではありません。しかし、発症するリスクを下げてくれ、 かかってしまった際に 重症化を防ぐ効果が期待できる大切な予防手段です。

1.インフルエンザワクチンとは?

インフルエンザワクチンは、接種することで体に免疫(インフルエンザと戦う力)をつけ、インフルエンザに対する抵抗力を高めるためのワクチンです。

注射のインフルエンザワクチンは、ウイルスの感染力をなくした「不活化ワクチン」です。接種すると、体の中でウイルスに対抗する抗体 (インフルエンザと戦う力)  などがつくられ、実際にウイルスに感染してしまったときに、発症や重症化を抑える働きが期待できます。

ただし、ワクチンを接種しても感染そのものを完全に防げるわけではありません。接種後にインフルエンザを発症することもあります。それでも、特に高齢の方や持病のある方では、重症化や合併症を防ぐことが非常に重要です。

2.インフルエンザワクチンの有効性はどのくらい?

ワクチンの有効性を考えるときには、「発症を防ぐ効果」と「重症化を防ぐ効果」を分けて考えることが大切です。

① 発症を予防する効果

研究内容や年齢によって異なりますがインフルエンザの発病予防に対するワクチン有効率は約60%ほどと報告されています。

ここでいう「有効率60%」とは、接種した人が必ず感染しないという意味ではありません。接種しなかった場合と比べて、発症するリスクが相対的に60%低かったという意味です。
つまり、ワクチンは発症リスクを下げますが、発症を完全に防ぐものではありません。

それ故、ワクチンをうったあとも引き続きマスク・手洗いなどの、かからないための予防は継続していくことが重要です。

② 重症化を予防する効果

インフルエンザは、多くの場合は回復する病気ですが、肺炎などの合併症を起こしてしまうと、入院が必要になることもあります。特に高齢の方や、心臓・呼吸器などに持病がある方は注意が必要です。
ワクチンの効果は、年齢や健康状態、流行するウイルスの種類、調査したシーズンなどによって変わることがあり、大切なのは、ワクチンは発症を完全に防ぐものではないものの、発症予防に加えて、重症化を防ぐ効果も期待できるということです。

3.2026/27シーズンのワクチン株は?

インフルエンザウイルスには、A型やB型などの種類があり、さらに細かな型や系統に分かれています。流行するウイルスは毎年変化するため、ワクチンに含めるウイルス株も、世界の流行状況や研究データをもとに毎年選定されます。

2026/27シーズンの日本の注射用インフルエンザワクチンは、A型2株とB型1株を含む3価ワクチンです。

主な製造株は次のとおりです。(https://www.mhlw.go.jp/content/001709140.pdf)

  • A型(H1N1): A/Switzerland/6849/2025
  • A型(H3N2): A/Michigan/105/2025
  • B型(Victoria系統): B/Tokyo/EIS13-175/2025

ワクチン株は、その年に流行すると予測されるウイルスに対応できるよう選ばれます。ただし、流行株が予測と完全に一致するとは限らず、ウイルスが変化することもあるため、接種しても発症する場合があります。

4.ワクチンを打ってもインフルエンザにかかるのはなぜ?

主な理由は3つあります。

① ワクチンには感染・発症を完全に防ぐ力はない

ワクチンによって免疫がついても、ウイルスの侵入や増殖を完全に抑えられるとは限りません。

② 流行するウイルスが変化することがある

ワクチン株と実際に流行するウイルスの性質が異なると、予防効果が十分に発揮されない場合があります。

③ 接種してから免疫がつくまでに時間がかかる

接種直後から十分な効果が得られるわけではありません。一般的に、予防効果が期待できるようになるまで約2週間かかります。このため、流行が本格化する前に接種を検討することが大切です。

5.いつ接種するのがよい?

日本では例年、インフルエンザは冬を中心に流行します。ワクチンの効果が現れるまでに時間がかかることを考慮し、流行前の接種が勧められます。

流行時期は年によって変わり、また、今年のインフルエンザは例年よりも早い広がりをみとめているため、地域の流行状況や年齢、持病なども踏まえて接種時期を検討することが重要です。。

また、ワクチン接種をしたあとも、手洗い、換気、十分な休養、体調不良時の周囲への配慮などは大切です。

まとめ:ワクチンは重症化を防ぐためにも大切です

インフルエンザワクチンは、感染や発症を完全に防ぐものではありません。しかし、発症リスクを下げ、特に重症化しやすい方の健康を守るために重要な予防手段です。

「接種してもかかることがあるから意味がない」と考えるのではなく、発症や重症化のリスクを減らすためにできる対策の一つとして考えることが大切です。

接種に関するご質問や、ご自身に接種が適しているか不安がある方は、お気軽にご相談ください。


インフルエンザワクチンについてよくある質問

Q1.インフルエンザワクチンを打てば、感染しなくなりますか?

A.感染や発症を完全に防ぐことはできませんが、発症リスクを下げる効果が期待できます。

ワクチンの有効性は、年齢や流行するウイルス、シーズンなどによって異なります。接種後も手洗いや換気などの感染対策を続けましょう。

Q2.2026/27シーズンのインフルエンザワクチンは、何型に対応していますか?

A.日本の注射用ワクチンは、A型2株(H1N1・H3N2)とB型1株(Victoria系統)を含む3価ワクチンです。

流行が予測されるウイルス株をもとに毎年選定されますが、実際の流行株と完全に一致するとは限らず、接種しても発症する場合があります。

Q3.インフルエンザワクチンは、いつ接種するとよいですか?

A.接種後に免疫がつくまで約2週間かかるため、流行が本格化する前の接種が勧められます。

日本では例年、冬を中心に流行しますが、流行時期は年によって変わります。年齢や持病、地域の流行状況なども考慮して接種時期を検討しましょう。